転職の流れ
役員が質問すること、一次面接や二次面接との違いは?
最終面接(役員面接)は、転職における最後の関門です。「どのようなことを聞かれるのか」「準備は今までの面接と同じでいいのか」等、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
転職の最終面接については、「ここまでくれば採用はほぼ確定しており、役員・社長との顔合わせである」と言われる一方で、「何も対策をせず望んだため、不採用になってしまった」という方がいることも事実です。
結論を先に言えば、最終面接(役員面接)を楽観視することはおすすめできません。また、面接についても、一次面接・二次面接とは異なる対策が必要です。
本特集では、一次面接・二次面接と最終面接との違い、最終面接の前に押さえておきたいポイントについて解説をしていきます。
会社により違いはありますが、一次面接・二次面接は、多くの場合、配属先の上司となる人、人事担当者が面接官です。しかし、最終面接は役員や社長が担当するケースがほとんど。配属先の上司・人事担当者と、役員・社長とでは、立場や会社に対する視点が異なるため、違った角度から質問をされることがあります。
役員・社長の一番のミッションは、「会社の存続と成長」。つまり、一次面接・二次面接の担当者よりも、長期的なビジョンを持っています。そのため、最終面接では、具体的なスキルよりも「どのようなビジョンを持ち、自社でどのように活躍・貢献していきたいのか」「自社の社風・経営方針と合うかどうか」などを判断されることになります。
また、「事業の転換や組織の変更などにより、仕事内容が変わっても対応できる人間か(変化への対応力)」「管理職になった場合は、社内をまとめることができる人材か(マネジメント能力)」も、面接官である役員・社長が重視するポイントです。
最終面接の質問では、一次面接・二次面接と同じ内容が問われるケースもありますが、より具体的な回答をしたほうが良いでしょう。
例えば、志望動機が抽象的だと「他の会社でもそれは実現できるのでは?」と質問される可能性があります。一次面接・二時面接で伝えた志望動機と一貫性を保ちながらも、より具体的に、「その会社でなければいけない理由」を明確にしておきましょう。
また、「10年後のキャリアプランを聞かせてください」「5年後、この会社でどのような存在になっていたいですか」など、入社後のビジョンを問われる場合もあります。
これらの質問についても、なるべく具体的に、企業研究で調べた会社の方向性などに沿った回答を用意しておきましょう。「興味を持っている~~事業をさらに飛躍させるために、自分のこういった能力を活かし、他の社員を率いていきたい」など、今後の会社の事業について、自分がどのように貢献できるのかを具体的に伝えることが重要です。
これらの質問により、面接官は「応募者が企業の方向性とマッチした人材かどうか」を判断します。まずは応募先の企業のビジョンを正確に把握し、自分のスキルやビジョンと重ねてアピールするようにしましょう。
ビジネスマナーについては、一次面接・二次面接と同様に重要です。特に最終面接では、年配者が面接官を務めることが多いため、身だしなみや面接時のマナーを徹底しましょう。面接のはじめに「お忙しい中、お時間を頂戴しありがとうございます」など、一言添えるのもいいでしょう。
役員や社長がビジョンを語り、意見を求められることも考えられます。まずは、しっかりと聞いて内容を把握し、意見を求められた場合には、自分の考えを簡潔に述べるようにします。知識のないことに対して意見を求められた場合には、「~~については、勉強不足で意見を述べるほどの知識がありません。今後、積極的に勉強してまいります」など、ただ「わからない」という回答で終わらせないよう、注意しましょう。
相手が求めている以上のことをだらだらと語るのは、かえって評価を下げてしまうこともあります。つい、話が長くなってしまうという方は、はじめに結論を述べ、その理由を説明すると良いでしょう。質問者の意図を汲み取り、必要最低限の内容を回答するよう心がけましょう。
面接官が「普段の人間性を知りたい」という場合に、「雑談型」の面接を行うことがあります。最終面接が雑談型であった場合にも、注意が必要です。ついつい気さくに話してしまい、「敬語がおろそかになっていた」「自分の話ばかり長く話しすぎてしまった」「姿勢を崩してしまった」ということも考えられます。いくら「気さくに」と言われても、面接の場であることを忘れず、しっかりとした対応をしましょう。
質問「どのようなキャリアプランを持っていますか?」
企業の方向性と、自身のビジョンをマッチさせた回答をしましょう。企業研究で調べた情報をもとに、企業の目指す方向性と、自分の実現したいこと、自分のスキルをうまく重ね合わせ、アピールしましょう。
回答例「御社では今後、海外への進出を考えていると伺いました。私も海外での需要は、(~~という理由から)今後増えていくと感じています。現在の商品をより、海外の方に受け入れてもらえるような商品とするため、商品企画にも携わりたいと思っております。今までの~~経験を活かし、アイデアを出していき、海外でのヒット商品を作り上げていきたいです。」
質問「どのように弊社に貢献できますか?あなたを採用するメリットを教えてください。」
短期的な課題解決と長期的に貢献できる点の、両方を伝えるようにします。スキルの部分は、一次面接・二時面接で伝えたもの(短期的な課題解決)、経営者目線で求められている能力(長期的に貢献できる点)を回答するのが望ましいでしょう。
回答例「~~の経験を活かし、現在の課題とお聞きした~~に貢献できると考えています。また、会社の長期的なビジョンの中で、~~することも大切だと思っております。他の社員をまとめ、~~事業の成長にも貢献していきたいです」
質問「何か質問はありますか?」
会社の運営、事業について積極的に質問をしましょう。「ありません」という回答だと「関心がないのでは?」「本当にうちで働きたいと思っているのだろうか」と捉えられてしまいます。同業他社、業界内の状況を調べておき、質問を準備しておきましょう。ただし、知ったかぶりをするのではなく、謙虚な姿勢を忘れずに。
回答例
「社長が会社経営をする上で大切にされていることは何ですか?」
「私は~~という点が、他社と差別化できている部分だと感じています。今後さらに御社の製品(サービス)が評価されていくために、社長が必要と考えていることはありますでしょうか?」など
最終面接では、緊張のあまり「伝えたいことが十分に伝えられなかった」「うまく回答することができなかった」ということのないよう、何度も練習を重ねておくことも重要です。頭で回答を考えるだけではなく、実際に模擬面接をしておくことをおすすめします。
たとえば、転職エージェントでは、アドバイザーが模擬面接を行い、改善点等をアドバイスしてくれます。費用も発生しないため、積極的に活用してみましょう。
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