大学院卒が就職・転職を成功させるには?初任給から平均年収、生涯賃金も紹介

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大学院卒が就職・転職を成功させるコツとは?初任給や平均年収、生涯賃金は?

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大学院卒が就職・転職を成功させるコツとは?

年齢、年収、初任給や平均年収、生涯賃金は?

大学院卒が就職・転職を成功させるコツとは?初任給や平均年収、生涯賃金は?

就職市場における大学院卒のメリット、デメリット

文部科学省公表の『令和3年度学校基本調査』によると、令和3年度における大学院への進学率は11.8%(前年比+0.5%)でした。これは、大卒以上の人材のみ雇用する企業では、就職・転職希望者の約10人に1人が大学院卒であることを意味します。就職・転職活動を有利に進めるためには、大学院卒のメリットとデメリットを理解したうえで、自身の強みを活かした企業選びや自己PRが欠かせません。

大学院卒のメリットは、学部卒と比較すると、幹部候補・研究職の求人が圧倒的に多い点でしょう。企業の多くは大学院卒を幹部候補・研究職として採用します。企業からの期待値が高く、やりがいがある仕事が多い点は、大学院卒のメリットの1つです。

2つ目のメリットは、学部卒と比較すると賃金水準が高い点でしょう。厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、全年齢で大学院卒の賃金が学部卒の賃金を上回っています。例えば、働き盛りの30~34歳の月収が大学院卒は約35万円であるのに対して、大卒は約30万円と約5万円の差がついています。生涯年収で比較しても、大学院卒は大卒を上回ります。

大学院卒・イメージ画像

ただし、大学院卒であることはメリットだけではありません。就職・転職市場における大学院卒のデメリットもチェックしておきましょう

大学院卒のデメリットは学部卒と比べて就職の時期が遅れる点です。修士課程を修了する場合は通常2年、博士課程を修了する場合、約5年かかります。同年代のビジネスパーソンと同等のビジネススキルを習得するには、この年月を取り戻すだけの努力が必要になります。また、年下の先輩社員や同期と一緒に働くことになる点をデメリットに感じる方もいるでしょう。

大学院卒はメリットとデメリットを踏まえて就職・転職活動を有利に進めることが大切。大学院卒が活躍できる体制が整っていることに加え、自身の希望の条件を満たす就職・転職先を見つけるのは簡単ではありません。そこで利用したいのが、大学院卒向けの就職サイト・転職エージェントです。

なかでも大学院卒向けの求人を多数取り扱い、企業からのオファーやキャリアアドバイザーによる就職・転職支援を受けられる就職サイト・転職エージェントであれば、理想の就職・転職を実現できる可能性がグッと高まります。

そこで今回は、大学院卒が就職・転職を成功させるコツや初任給、平均年収、生涯賃金に加え、おすすめの就活サイト・転職エージェントを厳選して紹介。大学院卒ならではの専門性を活かせる企業に就職・転職したい方はもちろん、キャリアアップを目指す方も、ぜひ最後までチェックしてください。

データで見る大学院卒の就職・転職

前述したように、大学院卒のメリットの1つは、学部卒と比較すると賃金が高い点です。学歴別の初任給や年収の平均、生涯賃金の目安などをチェックして、就職・転職先企業の選定に役立てましょう。
政府が公表しているデータをもとに、大学院卒の初任給や年収の平均、生涯賃金などを詳しく見ていきます。

生涯賃金・イメージ画像

学歴別の初任給を比較

厚生労働省『令和元年賃金構造基本統計調査結果』によると、令和元年の初任給は大学院修士課程修了(男女計)が23万8,900円、大卒が21万200円、高専・短大卒が18万3,900円、高卒が16万7,400円でした。初任給は男性よりも女性の方が低い傾向にありますが、大学修士課程修了の女性は、大学修士課程修了の男性を除き全ての学歴の初任給を上回っています。

学歴別平均年収を比較

学歴別平均年収は、厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』で公表されている「学歴別平均」に12ヶ月をかけることで試算しています。学歴別平均月収は、大学院卒が45万4,100円、大卒が35万9,500円、高専・短大卒が28万9,200円、専門学校卒が28万8,400円、高卒が27万1,500円でした。

上記のデータをもとに算出すると学歴別平均年収は、大学院卒が544万9,200円、大卒が431万4,000円、高専・短大卒が347万400円、専門学校卒が346万800円、高卒が325万8,000円になりました。大学院卒の平均年収は大卒の+約115万円と大きな差があることがわかります。

生涯賃金の目安は?

独立行政法人労働政策研究・研修機構公表の『ユースフル労働統計労働統計加工指標集』によると、学校卒業後、フルタイム正社員として60歳まで続けた場合の生涯賃金(退職金を除く)は以下の通りです。

男性 女性
大学院卒 3億2,940万円(推計) 2億6,840万円(推計)
大卒 2億7,000万円 2億2,000万円
高専・短大卒 2億2,000万円 1億8,000万円
高専・短大卒 2億2,000万円 1億8,000万円
高卒 2億1,000万円 1億5,000万円
高卒 2億円 1億5,000万円

※大学院卒の生涯年収は、内閣府『ESRI通信 第131号』の「文系学部卒と比べて院卒は22%時間当たり賃金が高い」という研究結果を参考に「転職活動の歩きかた」が独自試算

上記の通り大学院卒は学部卒と比較して生涯賃金が高いことがわかります。文部科学省公表の『私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について』によると、私立大学院の博士前期課程の学費総額は2年間で約110万円。大学院卒の生涯年収から大学院卒の学費を差し引いても、未だ大きな差があります。

大学院の学費を考慮しても、大学院へ進学することは経済合理性がある選択肢と言えるでしょう。

大学院卒の就職のポイントとおすすめの就活サイト

大学院卒で就職に成功するためには、自身の知識やスキルを活かせる就職先を見つける必要があります。就職サイトに掲載されている求人情報だけで、希望の条件を満たした企業かどうか判断することは難しいため、スカウト機能やキャリアアドバイザーによる就職サポート付きの就職サイトの利用は必須と言えるでしょう。

以下に、大学院卒の就活に強いおすすめの就活サイトをまとめました。自身が活躍できる企業に就職したい大学院卒の方は、ぜひチェックしてください。

大学院卒におすすめの就活サイト

アカリク

アカリク

アカリクは、大学院生と理系学生が活躍できる企業の求人を豊富に取り扱う就活サイト。実に就活中の大学院生の3人に1人が利用している。掲載求人数は449(2022年6月21日時点)と他の就活サイトと比較すると少ないが、富士通やシャープ、ヤマハなど、日本を代表する大企業が研究職などの求人を掲載している点はぜひチェックしておきたい。また、求人をお気に入り登録すると企業側に通知され、企業からスカウトメールが届く可能性がグッと上がる。
アカリクは、就活のプロであるキャリアアドバイザーによる就活支援サービスも提供。プロフィールに登録したスキルや経歴を元に、採用される可能性が高い企業の紹介を受けることができる。さらに、企業の評価ポイントを考慮した応募書類の添削や面接対策などの実践的なアドバイスにも対応可能。
無料相談会や業界・職種特化型イベントを年間100回以上も開催しており、就活を有利に進めるための知識やノウハウの習得や採用担当者との顔合わせができる点も要チェック。

OfferBox

OfferBox(オファーボックス)

OfferBox(オファーボックス)は、38万6,000人(2022年6月時点)もの就活生が利用するスカウト型の就活サイト。文章や写真、動画、研究スライドなどで自身のスキルや経験をアピールすることで、興味を持った企業から直接スカウトが届く。大手からベンチャーまで11,139社以上(2022年6月21日時点)の求人を取り扱っており、その規模は数あるスカウト型就活サイトの中でもトップクラス。他のスカウト型就活サイトの中には、スカウトがなかなか届かないケースも多いが、OfferBoxはプロフィール入力率80%以上が就活生の93.6%がスカウトメールを受け取っている(2020年卒実績※)。これから就活に取り組むのであれば、登録しておいて損はないだろう。
また、プロフィールへの企業のアクセス数や検索結果の表示回数、検討中入り数はグラフで確認可能。アクセスした企業の傾向や検索結果の表示数などを踏まえてプロフィールを改良し、オファー率のアップを狙うことができる。さらに、「前に踏み出す力」や「チームで働く力」、「周囲を牽引する力」など合計25項目の診断結果で社会人基礎力と次世代リーダー力を分析できる「AnalyzeU+」を提供。診断結果のアドバイスを自己PRに活かすことができる点もぜひチェックしておきたい。

大学院卒の転職のポイントとおすすめの転職エージェント

大学院卒が転職に成功するためには、自身のスキルや経験を活かせる転職先を見つける必要があります。転職サイトや企業のホームページ、口コミ・評判だけで、自身が活躍できる転職先かどうか判断するのは困難です。そこで活用したいのが大学院卒の転職に強い転職エージェント。自身の条件を満たした転職先の紹介から応募書類の添削、面接対策まで徹底した転職支援を受けることができます。

以下に、大学院卒の転職に強いおすすめの転職エージェントをまとめました。転職を検討している大学院卒の方はぜひチェックしてください。

大学院卒におすすめの転職エージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、人材業界最大手のリクルートが運営する転職エージェント。取り扱う公開求人は24万6,847件、非公開求人は28万4,524件2022年8月時点)で、数ある転職エージェントの中でも求人数は他を圧倒している。また、ほぼ全業種・全職種をカバーしているので、大学院で習得した専門的なスキルや特殊な経験を活かせる企業を見つけやすい。
リクルートエージェントに登録すると、求職者1人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつき、応募書類の添削や面接対策から選考スケジュールの調整、年収交渉までしっかりサポート。累計35万人以上のサポート実績があるため、転職が初めてという大学院卒の求職者も安心して利用でできる。

アカリクキャリア

アカリクキャリア

アカリクキャリアは、10年以上にわたり大学院卒や研究者の転職を支援してきた技術者・専門職特化型の転職エージェント。4,000件以上の求人の中から研究で習得した知識やスキルを活かせる転職先を探すことができる。大手企業からベンチャー、スタートアップまで幅広いタイプの求人を取り扱っており、採用担当者と直接話せる大学院生・院卒向けイベントを数多く開催している点もぜひチェックしておきたい。
アカリクキャリアの転職支援サービスの特徴は、博士・ポスドクの背景を持ち、研究職や技術者、専門職に対する理解度が高いキャリアアドバイザーに転職相談ができる点。ニッチな業界への転職を検討している方は、まず最初に登録を検討すべき転職エージェントだろう。

著者
加藤 良大

著者 加藤 良大

歴10年フリーライター。転職の豆知識やおすすめの転職エージェントなど、転職に役立つ記事を多数執筆。「貴重な時間を使って読んでよかった」と思ってもらえる記事の執筆を心がけている。

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