ケース別転職対策
良い病院・クリニック・介護施設の選び方
看護師が転職を考える際、さまざまな施設・科目の中からどこを選ぶかで、多くの方が悩むものです。
働きやすい職場が望ましいのは言うまでもありませんが、「どのような職場が働きやすいか」も、それぞれの看護師の方の状況や今後のキャリアパス、何を重視して働きたいかによっても異なります。
現在、看護師の方が活躍している職場の中で、豊富な求人数と高い給与水準を両立し、なお且つ転職しやすいのは、おもに「病院」「クリニック」「介護施設」の3つ。
それぞれに仕事内容や働き方、向いている看護師のタイプなどが異なるため、転職を考えている方は、職場ごとの特徴やメリット・デメリットを把握したうえで転職先を選びましょう。
今回は「看護師が働きやすい職場に転職する方法」をテーマに、看護師の方に人気の転職先について解説します。転職を検討している看護師の方は、ご自身のキャリアや理想とする働き方と照らし合わせ、ぜひ最後までチェックしてみてください。
病院 | 国立病院、公立病院、大学病院、総合病院etc. |
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クリニック | 街なかの個人病院など、比較的規模の小さい医療機関 |
介護施設 | 老人ホーム、デイサービス・デイケアetc. |
看護師の職場としてもっとも人気があり、多くの看護師が働いているのが病院です。看護学校卒業後に最初の入職先として、病院を選ぶ方も多いでしょう。血圧測定・注射・点滴、採血といった看護師としての基本の医療行為や夜勤、入院患者のケア、勉強会や研修などを通じて看護師としての基本スキルを身に付けることができる職場でもあります。
看護師の職場としての「病院」のメリット
看護師の職場としての「病院」のデメリット
病院勤務の場合、診療科によって看護師の仕事内容や必要なスキルが変わります。
外来を担当する外来看護師は、内科であれば体温・血圧測定や採血といった看護師の基本業務に加えて、診察の補助(患者の誘導、ベッドに寝かせるなどの準備etc.)、外科の場合はそれぞれの専門領域によって患部の固定や医療器具の準備、手術補助といった業務も発生します。
その他、入院患者のケアを担当する病棟看護師、手術のサポートを専門とするオペ室看護師、緊急外来に務めるICU看護師など、病院内のさまざまな領域ごとに看護師の必要スキルが異なる点も病院勤務の特徴です。
小児科 | 子どもが好きな看護師に人気が高い。子ども自身に加え保護者へのサポートも求められる |
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内科 | 点滴・注射・検査補助など通常業務がメイン。患者とコミュニケーションをとる機会が多め |
整形外科&リハビリテーション科 | 生命に関わる疾患が少なく心理的負担が軽め。リハビリテーションの専門知識を得られる。患者の回復もわかりやすい |
産婦人科 | 出産の現場に立ち会えるやりがいが大きい。妊婦とその家族へのケアも求められる |
給料・休日・福利厚生などの基本的な条件確認に加えて、自分の興味がある分野の診療科があり、そこで働くことができるかどうかを確認しておきましょう。
病院勤務は、看護師としてスキルや知識を身に付け、キャリアアップをはかるチャンス。規模の大きい病院では勉強会も開かれているため、教育制度についてもチェックしておくと良いでしょう。
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クリニックは、おもに個人経営の小規模な医療施設の総称です。少人数のため1施設あたりの看護師の求人は若干名であるケースがほとんどですが、全国の町や地域に膨大な数のクリニックがあることから求人数は充実しています。
スタッフの人数が少ないクリニックでは、実務経験があり、ひと通りの業務をこなせる即戦力タイプの看護師を求める傾向があります。
問診・検温・血圧測定・採血・注射・点滴・カルテ記入・検査の説明・心電図やレントゲンなどのほか、クリニックによっては備品管理や院内の清掃が業務に含まれることも。
地域に密着したクリニックが多いため、患者とのコミュニケーションも重要な仕事のひとつです。病院と比較すると業務範囲が広くなりますが、医師や院内のスタッフと密に連携をとったうえで地域医療に貢献できる点はクリニックの大きな魅力と言えるでしょう。
看護師の職場としての「クリニック」のメリット
看護師の職場としての「クリニック」のデメリット
クリニックに転職する場合は、トップである医師の人物像をしっかり把握しておきましょう。開業医の場合、診療方針やクリニックの運営方針について、自分自身のこだわりや独自のスタイルを持っている場合が多くあります。求められているスキルはなにか、1日どの程度の来院数があるか、残業の有無等をしっかりと確認しておくことをおすすめします。
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介護施設は法律で一定数の看護師の配置が決められているところが多く、看護師の活躍する職場のひとつとして人気が高まっています。施設の種類は大きく分けると、老人ホーム(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設etc.)のような入所型の施設と、デイサービス・デイケアなどの通所型の施設に分けられます。
いずれの介護施設も、看護師の役割は入居者&利用者の健康チェックと健康管理、服薬管理など。介護スタッフや協力医と連携し、入居者家族とも情報共有をする等、医療行為以外のスキルが求められることが少なくありません。
その一方で、生死に関わる場面は少なく、医療行為が必要になる機会もあまり多くないため、出産・育児等でブランクがある看護師の復職先として注目が集まっています。
看護師の職場としての「介護施設」のメリット
看護師の職場としての「介護施設」のデメリット
転職先に介護施設を検討する場合は、看護師としての業務範囲(看護師として行う業務)と、看護師以外の業務(介護や介助など)が、それぞれどの程度あるかを確認しておきましょう。夜勤や残業の有無などについてもチェック。
また、高齢者のリハビリテーションがメインとなるデイケアの場合は、施設によって実施しているリハビリの内容が異なるため、どのような内容を行っているかを確認しておきましょう。
看護師といえば、今も昔も病院とクリニックのふたつが最大の活躍フィールドです。
しかし現在は、高齢化や女性の社会進出に伴って介護現場や保育現場でのニーズも益々高まっています。
また、クリニックや介護施設等では、日勤のみの職場や、残業なしの職場、お盆などに長期の休暇がとれる職場も一般的です。
夜勤が必須という従来の働き方のイメージとは異なり、看護師の職場に多様化が進んだことで、結婚や育児でブランクのある看護師も復職しやすく、自分のキャリアパスに合った職場を選べるようになっていると言えるでしょう。
看護師が築けるキャリアや実現できる働き方は、それぞれの職場によって大きく異なります。
転職を検討している看護師の方は、今回ご紹介した「看護師が働きやすい職場に転職する方法」も参考に、ご自身に合った働きやすい職場への転職を実現させましょう!