大企業出身のミドル層がベンチャーへ転職する際の注意点とは?

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大企業からベンチャーへの転職

ミドル層が入社後に後悔するケースとは?

自らの手で事業を大きく成長させることができるベンチャー企業。大企業に勤めている人の中には、ベンチャー企業の環境に大きな魅力を感じ、転職を検討する人も多いでしょう。
最近では大企業出身者がベンチャー企業で活躍するケースが増加しているという意見もあり、ベンチャー企業への転職は今後も盛んに行われると考えられます。
ただし、ミドル層向けの転職支援サービスを運営する黒田真行氏によると、大企業からベンチャー企業を始めとする中小企業へ転職する際に、「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースが5つあるといいます。
今回のニュースでは、転職後に頭を抱えないために、黒田氏が提言する5つのケースについて学んでいきましょう。

大企業からベンチャーへの転職・画像

1「職域の幅」の格差

同じ職種へ転職したとしても、大企業とベンチャー・中小企業では職務の範囲が大きく異なる。例えば、前職では部下に任せていた仕事も、人材リソースが十分でないベンチャー・中小企業では、自分でやらなくてはいけないことがある。また、前職では重要だったスキルが、転職後は全く必要なくなることも。

2「同質性」の罠

大企業の社員は、一定の基準をクリアしたものが集められており、苦労や成功体験を共有することで、同質化が進む。そのような組織は同じ価値観を共有しているため、仕事もスムーズ。一方、ベンチャー・中小企業では、異業種・異業界から人材を集めるケースが多く、今までの環境と比較し居心地の悪さを感じることがある。

3「戦略レイヤー」のギャップ

大企業の「戦略」とベンチャー・中小企業の「戦略」は予算・人員・規模が全く異なる。大企業時代のやり方を転職先に持ち込んだ結果、失敗してしまう例がよく見られる。

4「相場情報」の乖離(かいり)

ベンチャー・中小企業への転職によって年収が下がることは知っていても、「どの程度下がるか」については知らない人が多い。筆者の感覚では、大企業出身者が提示する最低限の年収が、中小経営者が想定する2倍に当たる。つまり、最低限の年収の、さらに半分まで年収が下がる可能性がある。

5「自己信頼」のゆらぎ

一度転職に失敗してしまうと、自分の能力に対して必要以上に疑念を生じてしまうことがある。自信をなくして自分の軸もぶれてしまうと、更なる失敗につながってしまう。

黒田氏が紹介する5つのケースに共通している原因は、大企業の感覚を、ベンチャー・中小企業に合わせてフィックスできなかった点。言葉では「今までとは違う」ことを理解していても、感覚をすり合わせていくのは簡単なことではありません。
エンジャパンが転職コンサルタントに対して行った調査では、35歳以上のミドル層が起こしがちな失敗として、「前職の仕事のやり方を持ち込む」ことが1番にあげられており(66%が回答)、経験を積んできたミドル層にとって新しい職場への適応が共通の課題であることがわかるでしょう。
前職で得た経験はもちろん非常に価値があるものですが、自身の経験を十二分に活かすためには、今の現場の常識を身につけるのが大前提。
今までのやり方で仕事を始める前に、まずは転職先のルールややり方を柔軟な姿勢で受け入れることが大切だといえるでしょう。

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