転職の流れ
企業の選び方を解説。転職活動の要(かなめ)となる企業選び。自分に合った企業を選ぶ方法・絞り込み方は?
アベノミクスと呼ばれる経済政策によって、日本経済は緩やかな回復を続けており、有効求人倍率も高い状況が続いています。企業の採用動向を見ても、優秀な人材を確保しようという採用意欲は衰えていません。ただ転職がしやすいという状況と、転職先に失敗するしないという結果は、リンクしていません。
つまり転職したとしても、企業選びに失敗すれば、転職は上手くいかないのです。
転職サイトや転職エージェントにある、数多くの求人の中から、自分が「入りたい」「入ってよかった」と思える1社を選ぶためには、運やタイミングだけでなく、自分の中で明確に、転職先を選び軸を持っている必要があります。
自分に合った企業を選ぶもっとも確実な方法は、自分自身を知ること(自己分析)と、相手を知ること(企業研究、職種研究、業界研究など)です。
以下は転職先を選ぶ前に必ずやっておきたい2つの作業です。
就職活動だけでなく転職においても、自己分析は転職先を選ぶ上で、大いに役立つ重要なステップです。自分の価値観や将来なりたい自分象をはっきりさせることで、職種や必要なスキルはもちろん、働き方、給与の水準、企業規模、経営理念などにも一定の軸を設けることができます。
自己分析の結果は、自己PRや志望動機として、応募書類の作成や転職面接などにも深くかかわってくるため、表面のみの分析ではなく、自分の内面を徹底的に掘り下げ、転職活動に躓いた際は、再度分析してみるといった姿勢も必要です。
自己分析の方法としておすすめなのは、まずは将来のキャリアデザインを描いてみること。できれば転職活動を始める前に、これまでの自分を振り返ってスキルとキャリアの棚卸しを行い、5年後・10年後の具体的なイメージを立てておきましょう。
転職先の企業を見極める際には、キャリアデザインに合わせて、自分の希望を実現できる企業であるかどうかや、自分にとって働きがいのある会社か(スキルを生かせるか、社風が合っているか等)どうかを判断基準の一つにすると良いでしょう。
ただここで注意しなければいけないのが、全ての要望が叶う転職先というのはまずないということを知っておくことです。自分の要望を全て叶えようとするのではなく、一つ一つの項目に優先順位をつけ、優先度の高いものが合致する転職先を選ぶようにすると良いでしょう。
同じ業界・同じ職種の複数の企業の中から、応募企業を絞り込んでいく際に有効なのが企業研究です。求人情報の上では似たように見える企業でも、実際の社風や企業規模、財務状況、経営方針などが同じ企業は1社としてありません。
上場企業であれば会社四季報やHP、決算書、IR資料等からかなりの情報を入手することができますが、非上場企業の場合は、HPに掲載されている情報や、ネット上の社員の口コミなどが主な情報の入手先になります。
いずれの場合も、複数の企業を受ける際は、それぞれの転職先企業の強みや弱み、他社との違い、売り上げ構成、将来の方向性、利用できる制度や社内環境等をできるだけ把握しておきましょう。
同じ業種の転職先を複数調べることは、そのまま業界研究や職業研究にもなり、転職面接や応募書類を作成する段階でその知識が役立つ場合が少なくありません。
また、実際に勤務している人から話を聞くのも有効な方法の一つ。身近なところに知り合いが見つからない場合は、ネット上の企業データベースや口コミ情報も参考になります。
なお、未経験職種への転職の場合は、企業研究に加えて「職業研究」や「業界研究」もしっかり行いましょう。
転職者に企業を斡旋する転職エージェントは、企業データをはじめ、各職業・業界に関する情報を豊富に持っています。とくに求人企業の詳細な情報に関しては、求人募集には載っていない詳細な情報を持っていることが多いため、利用する際は応募企業の社風や採用方針などについて確認しておくと良いでしょう。
パソナが運営する転職エージェント。派遣業で培った幅広いネットワークを持ち、求人数は業界屈指。正社員転職に強く、業種もITから営業、製薬、金融と豊富に扱う。
求人数 ※2022年12月時点 | 3万8,725件以上(内、非公開求人:80%) |
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おもな求人 | IT系、営業、メーカー、医療、製薬会社、金融職ほか |
ジェイ エイ シー リクルートメントが運営する転職エージェント。国内6か所、海外8か所に拠点を持ち、グローバル企業、外資系企業の転職に強い。専門分野別にコンサルタントを育成。
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マイナビグループの転職エージェント。就活サイト「マイナビ」や求人サイト「マイナビ転職」のネットワークを生かした案件が多い。IT・営業・クリエイティブ職に強み。
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おもな求人 | IT系、営業、製薬・医療、エンジニア、クリエイティブ系ほか |
転職方法の一つに、履歴書や職務経歴書等を公開して企業からのアプローチを待つ「スカウト」と呼ばれるサービスがあります。
スカウトと言うと、特殊なスキルや資格を持つ人だけが対象になるイメージがありますが、現在は企業側も応募者側も、専門職だけでなく幅広い分野の転職でスカウトを活用するケースが増えています。
求人サイトの中には、リクナビNEXTやdoda(デューダ)のようにスカウトサービスを提供している会社が多くあり、自己応募と並行することで効率のよい転職活動ができるほか、在職中等で転職の時間がとれない場合にも役立てることができます。
また、最近はキャリトレのように、スカウトに特化したサービスも出てきています。キャリトレでは、表示される求人企業に興味がある場合、それをクリックしていくことでマッチングが行われ、求人を掲載している企業からスカウトが届く仕組みになっています。
通常の転職と比較すると、スカウトの場合は企業側があらかじめその応募者に興味を持っているため、書類選考や面接に進みやすいというメリットもあります。
リクルートの求人サイト。求人数が多く、大手を中心に中小・ベンチャーの求人も扱う。スカウトサービスの草分け的存在。まず登録したい基本の求人サイト。
求人数 ※2022年12月時点 | 6万3,455件以上
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ここに注目! | 大手企業の求人をメインに中小・ベンチャーも扱う |
インテリジェンスの求人サイト。求人サイトと転職エージェントの2つのサービスを提供。公開求人はもちろん、非公開求人数も多数取り扱う。スカウトメール配信数もリクナビNEXTより多い。
求人数 ※2022年12月時点 | 約21万1,750件 |
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