転職の流れ
転職面接がうまくいかない方へ。成功する面接の練習方法
転職活動において、最大の関門となるのが面接です。
書類選考を突破し、面接まで進んだものの「緊張して伝えたいことが十分に伝えられなかった」「質問にうまく答えることができなかった」等、面接がうまくいかなかった経験から、面接に苦手意識を持っている人も多いはず。
では、転職の面接を成功させるにはどうすれば良いのでしょうか?
結論から言うと、面接において何よりも重要なのは事前準備と反復練習を徹底することです。面接を突破するためのテクニックには、様々な手法がありますが、企業の採用担当者は人材採用のプロ。小手先のテクニック、口先だけの言葉では通用しません。
そこで転職活動の歩きかた編集部が、転職における面接の事前準備のやり方・効果的な練習方法をご紹介。
面接に苦手意識がある方は、この機会に苦手意識を払拭し、転職の成功を目指しましょう。
履歴書・職務経歴書といった応募書類は、必ず応募する企業ごとに作成しましょう。書類選考に落ち続ける人の多くが応募書類を使いまわしている傾向がありますが、それは絶対にNG。企業の採用担当者は書類を見ることで、使いまわしかどうかすぐにわかります。また、提出する書類は忘れずに控えをとっておきましょう。
第一印象は非常に重要です。きちんとした身だしなみは社会人としての常識。基本はスーツですが、足元(靴)も非常に重要です。また企業・業界によってもルールや文化が異なるので、志望企業・業界のルールを事前に把握しておきましょう。
社会人の基礎となるビジネスマナーがきちんと身に付いているかどうかも非常に重要です。細かなマナーに不安がある場合は、ビジネスマナーの基礎を改めてチェックしておきましょう。転職面接ではビジネスマナーはできていて当然とみなされます。
企業研究、業界研究をきちんと行っているかどうかが面接の合否を分けるケースも少なくありません。面接に挑む前に、再度おさらいしておくことが重要です。企業・業界に関する最新ニュースや、競合他社の動向などもチェックし、仕事に対する理解度を深めておくと良いでしょう。
面接の基本準備が確認できたら、次は面接の想定問答を作りましょう。自己PR、職歴・実績に関すること、転職理由、志望動機等の内容を、履歴書や職務経歴書をもとに作成します。何を聞かれるかだけでなく、それに対する自分の答えも考え、まずはしっかりと文字に起こし、作成してみましょう。
面接の最後によくある逆質問(「何か質問はありますか?」という質問)についてもしっかり考えておくことが重要です。「ありません」という回答は、関心の低さや熱意のなさという印象につながります。業界内の状況や競合他社の動向、企業の最新ニュースなどをしっかり調べ、質問を準備しておきましょう。
転職面接に臨むにあたり、想定問答を作るところまでしっかりおこない、一通り頭の中でイメージトレーニングを行っているという方も少なくありませんが、実はそこで満足していては、面接を突破することはできません。
面接で何より重要なのは、実際に声に出して面接の練習をすること。
自分で作った面接の想定問答をまずは「音読」してみましょう。最初は書いた通りで構いません。はっきりと、ある程度大きな声で音読練習をします。音読しながら、話し言葉にした際に伝わりにくい表現ではないかもチェックしましょう。これは黙読では決して気付けません。
音読に慣れてきたら、実際の面接時と同じ声量で、抑揚をつけ、繰り返し練習します。このとき早口になりすぎないように注意することも重要です。「音読」によってまずは口を慣らしましょう。
また、反復練習することによって、書いたことが頭に入りやすくなるという効果も。すらすらと想定問答に回答できるよう、繰り返し練習しましょう。
次に、想定問答の質問の項目だけを見て、回答する練習をします。想定問答で書いたことを、自分の言葉で話せるようになるまで、繰り返し声に出し、自己PRや志望動機、職歴や実績について話してみましょう。
大筋が合っていれば、想定問答で作成した答えと多少違っても構いません。大切なことは、自分の言葉で、しっかり伝えることができるようになるまで練習することです。
時間があれば
音読練習を通して、話すことに慣れてきたら、実際に対人での面接練習、つまり模擬面接に取り組みましょう。実際の転職面接は、一方的なスピーチの場ではなく、面接官とのコミュニケーション(会話)の場です。模擬面接こそが最も重要なフェーズと言えるでしょう。
また、模擬面接には客観的なフィードバックをもらうことができる、緊張に慣れる、場数を踏んで受け答えを磨く、自信をつけるなど、様々なメリットがあります。
以下に模擬面接の練習相手とその効果をまとめているので、是非チェックしてみてください。
まずは、親、兄妹、親しい友人など、身近な第三者に面接官役をやってもらい、練習してみると良いでしょう。忌避のない意見をくれる方との練習が最も効果的です。想定問答を渡し、その中から質問してもらいつつ、アドリブで想定問答にない質問もしてもらえれば、より実践的な練習になります。
模擬面接の際には、面接官役の方にもメモを取ってもらい、客観的な視点で評価してもらいましょう。受け答えの内容、話し方の癖、ビジネスマナー、面接で受けた印象など、評価項目を作り渡しておくと、自分の弱点を把握できるはずです。
また、模擬面接の様子を録音し、対人での自分の受け答えの仕方や、声のトーンを自分自身でチェックするのも良いでしょう。
転職のプロによる客観的な指導を受けたい方は、転職エージェントを利用する方法もおすすめです。転職エージェントでは、求人紹介だけでなく、応募書類の添削や模擬面接もおこなっており、転職のプロであるキャリアアドバイザーが、プロの目線で面接をチェック。的確なフィードバックをもらうことができます。
ただし転職エージェントは、模擬面接を無料で実施するための会社ではありません。
模擬面接を依頼したいのであれば、きちんと登録を行い、求人の紹介やキャリアコンサルティングを受けた上で、模擬面接の依頼を行いましょう。また転職エージェントは、希望の条件を満たす求人を紹介してくれるだけではなく、面接日程の調整や年収交渉、入社日の調整まで対応してくれるので、上手く活用すると良いでしょう。
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筆記試験だけでなく、面接でも聞かれる「最近のニュース」。ビジネスパーソンとして、世の中の流れを把握しておくことは重要なことです。日ごろから時事問題、ビジネスのトレンドをおさえておきましょう。
時事問題やニュースは読んで把握するだけでなく、自分の意見・見解を言えるかという点も重要です。
時事問題を抑え、自分の考えを述べることができる瞬発力を磨いておくことが、ライバルとの差になり、内定につながることも。転職活動中も世の中の流れはしっかりおさえておきましょう。
転職面接は、情熱やありのままの自分を見せれば合格するものではありません。
情熱は当たり前。その上で完璧な準備と練習を重ね、力を出し切ることで突破できる、いわば試合のようなものと考えると良いでしょう。つまり書類上では負けていても、面接で逆転することも十分に可能です。
面接に失敗する人のほとんどは、練習不足が最大の原因。完璧な準備をおこなったうえで、面接に挑み、希望の企業の内定を獲得しましょう。