ケース別転職対策
未経験からライターになる方法。転職するならどこを狙う?フリーランスってどう?
「文章を書くことが好き」「書くことを仕事にしたい」という方にとって、ライターは憧れの職業の一つでしょう。
現在は別の仕事をしているけれども、ゆくゆくはライターにチャレンジしたい。未経験からライターになるには、どういうキャリアパスがあるのか知っておきたい……と考えている方は多いはず。ちなみに筆者も書くことが好きで、全くの未経験からライターを目指し、転職に成功。いろいろな壁にぶつかりながら、10年以上プロライターとして活動しています。
未経験と言うとどうしてもハードルが上がりますが、考えてみればどのような仕事であっても、最初は誰もが未経験です。特にライターは、仕事をはじめるのに特別な資格はいらないため、ライターになること自体は、他の仕事と比べるととても簡単です。
しかし、その一方で、ライターには、なによりも実績が求められる(実績がないうちは給与水準が低くなりがち。在宅ライターになると1本数百円というブラックな案件も)という一面もあります。
そこで本特集では、未経験からライターを目指す場合のキャリアパス(実績とスキルを身につける方法)と、そのために上手に活用したいサービスをご紹介します。
ライターというと、自身は独立しており、企業などからの依頼で文章を作成する「フリーライター」をイメージする方が多いでしょう。
しかし、実際には企業に所属し、会社の業務の一環としてライティングを行う「社内ライター」も、じつは数多く存在します。
出版社や新聞社などは経験者を重視するケースが多く、やや難易度が上がりますが、編集プロダクションになると、未経験歓迎のライター求人はグッと多くなります。
また、自社でWEBメディアを運営している企業のライター求人にも、未経験者が応募可能な案件が多くねらい目です。ただし「ライター未経験です。頑張ります。」ではどこも採用してくれません。たとえ未経験でも(未経験だからこそ)自分のライティング力をアピールできる作品を用意し、企業に提示するなどの努力をしましょう。
社内ライターは、収入が安定しており、社会保険などの福利厚生もフリーランスと比較すると恵まれています。
また、社内の上司・先輩・同僚などから、ライティングスキルや周辺の知識(取材のやり方、編集・校正、コンテンツ企画、WEBサイトへのアップロードや運営etc.)を吸収することができる点、社内外の編集者や出版社等に人脈を築きやすい点も有利でしょう。
「ライター=独立」と一直線で考えるだけでなく、企業への転職も視野に入れて、ライターとしての実績とスキルを身につける方法がないかどうかチェックしてみるのがおすすめです。むしろ、ライターとしてキャリアを積むのであれば、安定した生活が保障される社内ライターは検討する価値がある選択肢と言えるでしょう。
総合人材サービス大手のパーソルキャリアが運営する転職エージェント。キャリアアドバイザーがキャリア相談や求人紹介などの転職サポートを行う「エージェントサービス」に加えて、自分で求人を検索し応募する「求人検索」サービスも提供。また、ネット上に履歴書を公開して企業からのスカウトを待つ「スカウトサービス」も提供している。ライターの求人はWEB媒体が多く、正社員求人も多い。
求職者の8割が利用登録をする国内トップクラスの求人サイト。無料会員登録後にプロフィールを作成し、企業の求人に応募することができる。また、作成したWEB履歴書を公開して企業側からのスカウトを受けることも可能。ライターの求人は正社員案件が多く、WEBメディアだけではなく、紙媒体を扱う編集プロダクションの求人案件もそろう。
コラムどんなスキルを身につけたい?ライターの活躍分野には「紙」と「ウェブ」がある
ライターが活躍する分野には、大きく分けて「紙媒体」と「WEB媒体」があります。
紙媒体のライターは、書籍・雑誌・広告などを作成する仕事がメイン。
一方、WEB媒体のライターは、インターネット上の情報サイトの記事やメールマガジンの文章などを作成します。
ライターといえば、紙媒体で仕事をするイメージが強いですが、最近は大手出版社などもWEBメディアを運営しており、インターネット上でアクセスを集める文章を書くことができる「Webライター」の需要も増えています。むしろ現在は、Webライターが求められるケースのほうが多いかもしれません。
書籍や雑誌などの原稿を作成する。出版社・広告代理店・紙媒体の編集プロダクションなどが該当。キャリアパスは、フリーランスとして独立、出版社へ転職、編集者への転身など。
メリット
デメリット
インターネット上にアップされる記事やメールマガジン等の原稿を作成する。自社でWEBメディア事業をしている企業・WEBを手がける編集プロダクションなどが該当。キャリアパスとしては、フリーランスとして独立、紙媒体へ転職、WEB編集者への転身など。
メリット
デメリット
フリーライターという言葉が一般的なように、フリーランスとして独立することは、ライターの一般的なキャリアパスの1つです。
「ライティングのスキルは、実際の仕事を通して身につけたい」「場所や時間を拘束されずに仕事をしたい」という方に向いている働き方と言えるでしょう。
ただし、未経験からフリーライターになる場合、ライターとしての実績はないため、まずは仕事を受注して実績を作る必要があります。
おすすめは、インターネット上で仕事を受注できるクラウドソーシング・サイト等でライターの仕事に応募する方法。単価は低くなりますが、未経験でも仕事をもらいやすく、コツコツと続けていけば実績やライティングスキルを積み上げることができます。
スキルアップするにつれて高単価の案件に移行したり、何度も仕事依頼が入るクライアント(顧客)には単価を交渉していくなどすれば、収入を増やすことができるでしょう。
株式会社クラウドワークスが運営するクラウドソーシング。約245万件の仕事を取り扱っており、「ライティング・記事作成」も約76万件(2019年4月時点)掲載されている。ブログやアンケート、体験談などの簡単なライティングも多く未経験からライターを目指す場合におすすめ。
発注企業は「仮払い制度」を通じて、あらかじめ仕事の報酬をクラウドワークスに支払っているため、納品後に報酬が支払われないといったトラブルも回避できる。
受注実績や顧客満足度の高いメンバーをプロとして認定する「プロクラウドワーカー制度」も実施しており、認定されることで単価や受注率アップにつながるため、上手に活用したい。
なお、フリーライターとして開業する際、大きな開業資金は必要ありませんが、仕事が軌道に乗るまでは収入が少ないため、半年から一年ほど無給でも生活できる程度の貯金があると安心です。
クラウドソーシングのライター案件には、紙媒体よりもWEB媒体の仕事が多い傾向があります。そのため、SEOライティングや、HTMLの知識、WordPressの知識など、WEBライターとしてのスキルを身につけておくと単価がアップしやすいでしょう。
また、フリーランスとして仕事をする場合は、自分の実績を証明することも必要です。ブログや個人サイト・SNSなどに実績・ポートフォリオ等をアップしたり、ライティングの情報発信をするなどして、営業ツールとして活用すると良いでしょう。
未経験からライターになる手段の中で、最も手軽にスタートできるのがアルバイトという選択肢です。ライターを正社員で採用することに対しては慎重な企業も、アルバイトであれば採用を行っているケースがあるなど、採用されるためのハードルはぐっと下がります。
また企業の中には、アルバイトから正社員へ実力次第で職種転換できるケースも少なくありません。
未経験がネックになり、正社員転職がどうしても難しいという方は、アルバイトで経験を積んでみるのも賢い選択肢の一つです。数年経験を積めば、正社員への職種転換はもちろん、今度は経験者枠でライターへ転職することもできるでしょう。
東証一部に上場するディップ運営のアルバイト情報サイト。決して数は多くないが、編集・構成・ライター・コピーライターのアルバイト求人を取り扱う。2019年7月時点での平均時給は1,200円前後となっており、良い条件で働けるライター求人も多い。
ライターとして仕事をするうえで、特定の資格は必要ありません。
しかし、「質の高い文章を作成したい」「フリーランスとして高単価の仕事をしたい」という場合は、ライターとして持っていると有利なスキルを意識して、日頃から勉強したり、経験を積めるような仕事を受けるようにしましょう。
特に、特定分野に深い知識のあるライターは、紙とWEBを問わず需要が高く、フリーライターとして独立した場合も報酬の単価が上がりやすくなります。
ライターへの転職を目指す際、持っていると有利なスキル
専門分野を持つために役立つ資格や経験
※その他、美容・コスメ、グルメ、エンタメ、教育など、自分が興味のある分野の知識や情報、出産&育児・介護・相続などの経験が役に立つ場合もある。
インターネットとスマートフォンの普及によって、ライターの活躍の場は、従来の書籍や雑誌に加え、インターネットへも飛躍的に広がっています。
紙媒体とWEB媒体では、求められるライターの知識やスキルは異なりますが、いずれも自分の文章力を駆使して、読み手にわかりやすく情報を伝える、やりがいのある仕事であることに違いはありません。特に、書くことが好きな人にとって、ライターは「天職」とも言える職業の1つでしょう。
ライターになりたいけれど、いきなりフリーランスになるのは不安……という方でも、WEB媒体でのライター需要が高まっている現在は、企業に勤めながらライティング業務を行う機会が豊富にあります。
またアルバイトからスタートし、経験を積んで未経験枠ではなく、経験者枠での転職を目指すのも選択肢の一つです。
もちろん、フリーライターを目指す人にとっても、ライターの活躍の場が増えていることは、独立への強い追い風となってくれるでしょう。
企業への転職、独立、紙媒体、WEB媒体と、ライターになるための選択肢は多くあります。
ご自身にあったキャリアパス、スキルを見極めて、「ライターになりたい」という夢にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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