転職の流れ
転職で必ず問われる志望理由。面接でアピールしたいポイントや盛り込み内容を解説
転職面接の中で非常に大きなウェイトを占めているのが、志望理由に関する質問です。
たくさんの求人や似たような職種・企業がある中で、なぜこの企業に応募をしたのか、この企業でならなければならない理由はなんなのかを具体的に説明する必要があります。
企業側が志望理由を尋ねる場合、「なぜ当社を応募したのですか?」というストレートな質問がくることもあれば、「この仕事を希望した理由は何ですか?」「他にどのような会社を受けていますか?」「当社について知っていることを説明してください」等の婉曲な尋ね方になるケースもあります。ただし、いずれの場合も、相手が企業や業界の特色・仕事の内容などをどれくらい理解しているかを量り、熱意を持って働いてくれるかどうかを判断するための質問である点は同じです。
転職面接で志望理由が問われないことはまずありません。また、「志望理由に具体性がない」というのは、企業の採用担当者が応募者を不採用にする際の最もメジャーな理由の一つでもあります。
転職面接に挑む際は、採用担当者を納得させ、かつ、自分自身の希望とも矛盾することのない志望理由を、事前にしっかりと考えておきましょう。
前述の通り、企業側が志望理由を重視するのは、その企業や仕事に関する応募者の理解度や、仕事に対する熱意・本気度を量るためです。
言い換えれば、採用担当者の心に響く志望理由を導き出すためには、応募企業や志望業界について事前にしっかりと調べておくこと、つまり、「企業研究」と「業界研究」が欠かせません。
企業研究は、企業のHP(ホームページ)が主な情報源となります。特に新卒者向けの採用ページは、その企業の特色や求める人物像、今後の事業展開などがわかりやすく書かれていることが多いため、ぜひチェックしておきましょう。また、上場企業であれば、会社四季報や決算書・IR資料からもかなりの情報を得ることができます。資本金・従業員数・年間売上高・主な事業ドメインなどは面接直前に頭に入れておくと、本番での回答に役立つ場合もあります。
業界研究では、雑誌やインターネットが速報性が高く、鮮度の高い情報を得られます。ビジネス雑誌や会社四季報(インターネット版もあり)などをチェックしてみましょう。また、目指す業界のシェア上位を占める企業を3社ほどピックアップして、売り上げの伸び率や利益率などを分析すると、業界のおおまかな特徴を捉えることができます。
なお、企業研究の際には、目当ての企業だけでなく、競合他社の情報もチェックしましょう。両社を比較して応募企業ならではの強みや独自の運営方針などがあれば、その部分に絡めた志望理由を答えることで回答に具体性が出るうえ、企業側の好感度も高まります。
ネット上や雑誌に情報が少ない場合や、さらに詳しい情報がほしい場合は、企業・業界の情報を豊富に持っている転職サイトや人材紹介会社を活用し、社風やスタッフの働き方、採用方針などの情報を入手するのも一つの方法です。
企業研究と業界研究で、基本となる知識を得たあとは、それをベースに応募企業で働くメリットを考えてみましょう。
「業界」「企業」「仕事」「成長」という4つの観点でそれぞれの魅力を盛り込むと、説得力のある志望理由になります。
業界全体の成長性や社会性など。「将来性がある」「社会のためになる」等の漠然とした表現ではなく、数値や識者による分析等、信頼性のあるニュースソースをもとに回答すると具体性が高まる。
経営理念、会社の価値観、方向性、サービス・商品など。会社の成長性や将来性に言及する場合は、業界の場合と同様、ニュースソースを押さえておく。サービス・商品等の利用経験がある場合は、その感想も述べると良い。
求人票や採用ページの仕事内容について、魅力に感じた点・自分の経験を生かせる点などを説明。前職での業務経験などを例に、具体的な方法や提案などを盛り込むと良い。
上記の要素を総合したうえで自分が成長できると感じたポイント、それにより会社に貢献できるポイントなどを説明。自己の成長を会社の成長としていきたい旨を伝える。
志望理由は応募者の年齢によっても多少変化します。なぜなら、企業側の期待する人物像や採用後の仕事内容は、それまでのスキル・経験だけでなく、年齢に応じた応募者の人的スキルにも影響を受けるためです。
たとえば、20代前半の第二新卒者と、30代後半のマネージャー経験者では、採用後に配属される業務や期待される成果の面で異なるのはもちろん、知識の吸収力、体力、マネジメント力、指導力といった属人的なスキルの部分でも、求められるものが異なります。
志望理由をまとめる際は、まず求人情報をよく読み、企業の求める人物像を整理したうえで、自分の年齢に応じた志望理由の説明をしましょう。
積極性や体力、前職の業務のうち応募企業の仕事で生かせる点など、自分の強みを中心にアピール。常に学ぶ姿勢を示すことも大切。業界研究や職種研究をしていれば、そのことにも触れる。
自身の経験をもとに、どの部分で企業に貢献できるかを具体的にアピール。マネジメント経験も問われることが多いので、チームとしてどのように仕事をしたか、どのように部下(チームメンバー)を育てたか等も説明できると良い。
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