ケース別転職対策
社内SEからの転職を成功させる上で押さえておきたい重要な3つのポイントをわかりやすく解説
SEとして仕事をしている方のなかには、「現在の職場では、新しいスキルを身につける機会がない」「なかなかキャリアアップできない」「思うように年収が上がらない」といった悩みを抱えている方も少なくありません。
特に社内SEの場合、事業部門でなく管理部門に属するという性質上、新しいことに挑戦しにくい傾向があります。そのため、「同じ社内SEでも、より多くのことにチャレンジできる職場で働きたい」「社内SEではなくSIer(※)のエンジニアになりたい」といった希望を持つ社内SEも多いはずです。
そこで本記事では、転職を検討している社内SE向けに、社内SEからの転職を成功させる方法をご紹介します。
社内SEから転職する際、まず、転職の目的を整理することが大切です。以下では、転職の目的を整理する際のポイントを見ていきましょう。
まずは社内SEから転職することで、「何を叶えたいのか」を明確にしましょう。「何を叶えたいのか」という目標は、大きく、「スキルアップ」「キャリアアップ」「年収アップ」の3つに分けられます。
スキルアップの例としては、「未経験のプログラミング言語に関する知識やスキルを習得したい」「情報システム部門以外の管理部門としてのスキル(経理・法務など)を身につけたい」といった内容が挙げられます。ここでは、「どんなスキルを身につけたいか」がポイントです。
具体的な言語や関連する資格など、今後身につけたいスキルを洗い出してみましょう。
また、キャリアアップの場合は、「上流工程に関わりたい」「マネジメントに携わりたい」といった内容が考えられます。
キャリアアップを目指すにあたり重要となるのは、今後の自分のキャリアプラン。その際、「長期的→中期的→短期的」の順番で目標を立てていくことが大切です。
例えば、長期的な目標を「経営層として組織の意思決定に携わりたい」「現場に近いところでマネジメントをしたい」といった形で設定し、そのためには20年後にどうなっている必要があるのか、10年後は……と逆算していきます。そして、短期的な目標まで定められれば、転職先に求めるものも明確になります。
年収アップに関しては、わかりやすく「月収を○万円上げたい」「年収を○万円にしたい」といった数値的な目標を設定しましょう。具体的な数値、特に最低限の数値を自分のなかで決めておくことが大切です。
上記の内容に加え、社内SEから転職するうえでの「希望条件」や「優先順位」を明確にしておくことも大切です。
例えば、最優先の目標がスキルアップの場合でも、その他の条件に関しては「年収は今と同程度または、今よりも高いほうが良い」「年収は下がっても構わない」というように、重視するポイントは人によって異なります。そのため、自分のなかで「希望条件」や「優先順位」を決めておきましょう。
ちなみに「希望条件」や「優先順位」は、まず現在の職場での勤務条件(※年収、勤務時間、勤務地など)や職場の雰囲気、勤務外でのコミュニケーションといった項目をリストアップし、そこから決めていくのがおすすめです。
自分のなかで希望条件や優先順位が固まっていれば、その分、求人も選びやすく、明確な意思を持って応募できます。また採用選考において、志望動機や自分の理想像を聞かれた際にも、説得力のある回答ができます。
次に、社内SEからどういった業種・職種へ転職したいのかを検討します。
社内SEからの転職に関しては、大きく、「社内SEから社内SEへの転職」「社内SEからSEへの転職」「社内SEから異業種・異職種への転職」と3つの選択肢が考えられます。
それぞれの選択肢について、詳しく見ていきましょう。
まず考えられるのは、社内SEから別の会社の社内SEへの転職です。同じ職種への転職は異なる業種・職種への転職と比較し、難易度が低い傾向にあり、「社内SEの経験が○年あります」といったアピールも採用選考において非常に有効です。
ただ、ひと口に社内SEといっても企業・組織によって、その性質は様々です。例えば、開発をメインに行う社内SEもいれば、社員向けのシステムサポートの側面が強い社内SEもいます。
そのため、これまでの業務内容と、転職先の企業が社内SEに求める業務内容によっては、異職種への転職に近くなる可能性もあります。
管理部門で社内SEとして勤務するのではなく、事業部門のSEに転職するのも選択肢の一つです。社内SEからSEへの転職は、スキルアップやキャリアアップ、年収アップに繋がる可能性が高くなります。
また、これまで社内とのやり取りが多かった社内SEの場合は、SIer(エスアイヤー)などへ転職することで「社外とのコミュニケーションの機会を増やし、経験の幅を広げられる」「新しい技術に触れられる」といったメリットも。
社内SEからSEへの転職は、社内SEから社内SEへの転職と比較すると、難易度はやや上がりますが、求人によっては、叶えたい目標・希望条件によりマッチした職場へ転職することが可能です。
転職を検討している社内SEの方の中には、異業種・異職種への転職を希望される方もいるでしょう。
異業種・異職種への転職は、社内SEから社内SEへの転職、社内SEからSEへの転職と比較して、難易度は上がります。
ただ、異業種・異職種であっても、コミュニケーションスキルや業務改善スキルなど、これまでの社内SEとしての経験やスキルを何らかの形で活かすことは可能です。異業種・異職種への転職を希望する際は、社内SEとして培った経験やスキルを、どういった形で役立てられるのかを考えてみましょう。
業種や職種など、転職先の方向性を決めたら、業務経験の棚卸しを行いましょう。これまでの社内SEとしての経験や身につけたスキルなどを振り返ることで、転職活動時にアピールすべき自分の強みを見つけられます。
まずはこれまでの社内SEとしての業務経験とその年数、取得した資格などを、時系列に沿って抜け漏れのないよう書き出しましょう。現在の職場の前に勤めていた会社があれば、その職歴も記載します。
また、学生時代の経験や業務外のプライベートなことも合わせて書き出しておくと、自分の強みを見つける際に役立ちます。
次に、自分が書き出したものと、希望する求人で求められている条件を比較してみましょう。比較することで、応募したい求人に対する自分の強み・弱みが見えてきます。
そして、強みにあたる部分はアピールポイントとして、応募書類や面接の際に積極的にアピールしましょう。
現在、社内SEとして働いている方のなかには、これまでの経験やスキル、現時点で自分が強みとするポイントでは、希望の求人に上手くアピールできない…といったケースもあるでしょう。
そうした場合でも、自分の強みと希望する求人の条件を比較することで、自分の目標や、希望条件と現在の自分の立ち位置との距離を知ることができます。
例えば、希望する求人に特定の資格が求められている場合は、まず、その資格の取得を目標に設定するのもおすすめです。特定の業務経験が求められている場合は、現在の職場で部署異動ができないか、相談してみるのも良いでしょう。
「未経験だから」「スキルがないから」と早い段階で諦めるのではなく、自分が理想とする働き方や待遇を現実のものとするために「今の自分にできることは何か」を考え、一つ一つ行動に移していくことが大切です。
また、社内SEからの転職を成功させるためには、業務経験の棚卸しをすると同時に、自分の希望にマッチした求人を見つけ、その求人に応募していくことも重要です。
より効率よく転職活動を進めたい場合は、転職エージェントを利用するのも方法です。
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本記事では、社内SEからの転職を成功させる方法について解説しました。「転職にあたっての目標」や「希望条件」を設定するところからスタートし、必要なことを一つ一つ丁寧に分析したり、自分の希望にマッチした求人に応募したりすることで、社内SEからの転職を成功させることができます。
転職を考えている社内SEの方は、本特集を参考に、転職を成功させる方法をチェックし、自身の転職活動に役立てましょう。
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